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ネットワークは4つの棚で覚える — 層の見取り図

公開 2026年8月2日・約7分で読めます

ネットワーク分野が暗記地獄に見えるのは、用語を平らに並べて覚えようとするからです。 IPアドレス、MACアドレス、TCP、DNS、HTTP…。 これらは同じ棚に置く言葉ではなく、階層(レイヤ)という棚に 分かれて収まっています。棚を先に作ると、用語は暗記ではなく整理になります。

4つの棚 — TCP/IP階層モデル

インターネットの仕組みは4つの層で説明できます。 下の層ほど物理的な配達に近く、上の層ほどアプリの中身に近づきます。

  • アプリケーション層 — 中身の会話。HTTP(Web)、DNS(名前解決)、SMTP(メール送信)
  • トランスポート層 — 宛先アプリへの引き渡し。TCP(確実)とUDP(速い)
  • インターネット層 — 住所を頼りに世界中へ配達。IPアドレスはここ
  • ネットワークインタフェース層 — 隣の機器への受け渡し。MACアドレスはここ

試験で用語が出たら、まず「どの棚の話か」を判定してください。 たとえば「IPアドレスとMACアドレスの違いは?」という問いは、 棚が分かっていれば「世界に届く住所」と「隣に渡すための宛名」の違いだと答えられます。

IPアドレスとサブネット — 住所を区画に分ける

IPv4アドレスは 192.168.1.10 のような32ビットの数値で、 ネットワーク部(どの区画か)ホスト部(区画内のどの機器か)に分かれます。 その境目を示すのがサブネットマスク、または /24 のようなプレフィックス表記です。

192.168.1.0/24 → 先頭24ビットがネットワーク部、残り8ビットがホスト部

ホスト部8ビット = 2⁸ = 256通り

ただし全0(ネットワークアドレス)と全1(ブロードキャスト)は機器に割り当てられない

使えるホスト数 = 256 - 2 = 254台

「/nのネットワークで機器は何台つなげるか」は頻出の計算です。 式は毎回同じで、2^(32-n) - 2。 /26なら 2⁶ - 2 = 62台です。

TCPとUDP — 確実さと速さのトレードオフ

トランスポート層の2つのプロトコルは、性格の違いで覚えます。 TCPは相手と確認を取り合いながら送る書留郵便。 届かなければ再送するので、Webやメールなど欠けては困る通信に使います。 UDPは投函するだけのはがき。確認の手間がないぶん速く、 動画配信や音声通話など「多少欠けても止まらないこと」が大事な通信に使います。 ただし比喩はここまでです。実際のTCPは1通の書留を丸ごと送るのではなく、 データを細かく分割して送り、届かなかった断片だけを再送します。

あわせてポート番号も覚えておきましょう。 IPアドレスが建物の住所なら、ポート番号は部屋番号です。 同じサーバでWeb(80/443)とメール(25)が同居できるのは、部屋番号で区別しているからです。

DNS — 名前と住所の対応表

人間は example.com という名前でアクセスしますが、配達に使われるのはIPアドレスです。 この変換(名前解決)を担うのがDNSです。 ブラウザはまずDNSサーバに「example.comの住所は?」と問い合わせ、 返ってきたIPアドレスに向けて通信を始めます。 「DNSが止まると、住所録が引けなくなるのでWebサイトに名前でアクセスできなくなる」 と理解しておくと、障害系の問題に強くなります。 似た響きのDHCPは正反対の仕事をします。機器にIPアドレスを自動的に配る仕組みで、 DNSの「名前→住所」の変換とは別物です。

頻出ミスまとめ

  • IPアドレスとMACアドレスの棚の混同 — IPは世界に届く住所(インターネット層)、MACは隣接機器への宛名(インタフェース層)
  • ホスト数の -2 を忘れる — 全0と全1は割り当て不可。/24は256ではなく254台
  • TCP/UDPの適材適所の逆転 — 確実さのTCP、即時性のUDP。動画・音声はUDP側
  • DNSとDHCPの混同 — DNSは名前→住所の変換、DHCPは住所(IPアドレス)の自動配布

棚ができたら、ネットワークカテゴリで 演習してみてください。問題文の用語を「どの層の話か」と仕分けるだけで、 選択肢の絞り込みが一段速くなるはずです。

読んだら、解いて確かめるのがいちばん定着します。

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